トップページ    トラブルガイド    耐候劣化

耐候劣化

 屋外使用や屋内蛍光灯下での使用環境により、ABS樹脂は長期使用時に変色や特定の物性低下を招きます。 ここでは、耐候(光)劣化での現象を説明いたします。

 ABS樹脂における耐候性の問題はポリブタジエン成分の光劣化に起因します。この劣化により衝撃強度を発現させているゴムの役割が消滅します。また、この劣化は表層のみに限定されることも特徴的です。



色の変化


ABS樹脂
赤系着色
       
ABS樹脂
青系
       
照射時間 未照射 100時間 200時間 500時間
  • 色材の劣化による変色。基材樹脂の変色。上図は、耐候変色の著しい例(促進劣化試験 サンシャインウエザオ 雨無し)

 耐候(光)変色では、色材の劣化も考慮する必要があり、使用している色材の吟味が重要です。 赤、青、黄、緑などの鮮やかな色は、あらかじめ耐候性の良いものを選んでおく必要があります。 また、配合した色材の退色傾向の違いが色の変化として観察されます。
 発色依頼時に耐候(光)性必要とのコメントを記載することが重要です。

先頭に戻る


光沢の変化


光酸化劣化による樹脂表面の変化(促進劣化試験 サンシャインウエザオ、走査電子顕微鏡観察)

写真:未暴露
未暴露
   
写真:雨なし暴露
雨なし暴露 500hrs.

光沢低下は少ないが、ミクロなクラックが発生している。
   
写真:雨あり暴露
雨あり暴露 1000hrs.

樹脂成分が分解を起こし、粉を吹いたような表面状態となり、光沢が消失する。
(別名 : チョーキング)

先頭に戻る


物性の変化


グラフ:屋外暴露

 耐候性劣化によって生じた劣化層は百数十ミクロン程度です。 これは光酸化反応によって表面に黄色の薄い劣化層が形成され、この層が酸素の拡散・浸透を阻止し、なおかつ光を遮蔽するので、内部へのこれ以上の光酸化反応が抑えられます。
 この劣化層の発生を抑制するには、耐候性グレードの採用をおすすめします。

先頭に戻る



!

当社は、当社材料のご使用や、または、当社が提案した、いかなる情報のご利用による御社製品の品質や安全性を保証するものではありません。
御社ご自身により、御社製品への適合性を判断してください。法規制や工業所有権等にも充分にご注意ください。


成形品割れ
成形不良
耐候劣化
塗装不良