トップページ    トラブルガイド    成形不良

成形不良

 ABS樹脂成形時の成形不良トラブルを紹介いたします。
「製品設計」「樹脂選定」「成形条件」これらのいずれか、あるいは複合して問題が発生します。
下記項目から、現象別の不良内容をご理解下さい。



シルバーストリーク


 樹脂中の気体が成形表面に現れ、つぶれた現象。

外見 写真:乾燥不足による現象 写真:延性破壊 破壊面 写真:延性破壊 破壊面
特徴
  • 柳状で細長い。
  • ゲート通過後すぐから成形品全体に発生。
  • 発生形態は幅広いが、比較的短い。
  • ゲートから遠い箇所にランダムに発生。
  • 線香花火状で細長い。
  • ゲート通過後すぐから成形品の全体に発生。
原因/
対策等

乾燥不足

エア巻き込み

熱分解

先頭に戻る


充填不足


 充填不足は、射出成形工程において一部の金型内に樹脂が充填されないで冷却固化する現象。

外見 写真:乾燥不足による現象 写真:延性破壊 破壊面 写真:延性破壊 破壊面
現象 面内発生型 リブ、ボス型 端部発生型
原因 発生ガス 肉厚、ガス量 樹脂粘度

 

先頭に戻る


ジェッティング


 ゲートを通過した樹脂がくっつかず、流れた模様が成形品表面に形成する現象。


特徴  成形の初期段階において、ノズルから比較的低温の樹脂が射出された時、金型表面に当たって高粘度となった結果、渦巻き状になり次々と射出される熱い樹脂によって押し流され跡が残る。
原因
  • 樹脂温度が低い場合、溶融樹脂粘度が高くなり、金型に射出されたものは更に高粘度となり、流動抵抗が大きくなる。
  • 金型温度が低く、金型内に射出された樹脂が急冷されて高粘度となり発生する。
  • 上記現象はゲートが小さい場合には、キャビテイ内に射出される樹脂の流速が速くなって発生するケースが大半である。 ゲート断面積×流速=一定射出量
    (画像 : 上2本が低速射出成形のものに対し、下2本が高速射出成形でできあがったもの)
対策  成形条件
  • 樹脂温度を高くして粘度を下げる。
  • 非結晶性樹脂の場合、金型温度を使用樹脂の熱変形温度から20〜30℃程度低くする。
  • 射出速度を遅くする。
  • 金型
  • ゲート通過時の流速を遅くする為にゲート断面積を広げる。
    【参照】 製品設計ガイド

先頭に戻る


フローマーク


 フローマーク現象とは、金型内を樹脂が流された後をゲートを中心にした縞模様で現れる現象。

外見 写真:偏肉型フローマーク 写真:レコード型フローマーク 写真:千鳥型フローマーク
現象 偏肉型 レコードマーク型 千鳥型
特徴/
原因/
対策等

先頭に戻る


カラーストリーク


 カラーストリーク現象とは成形品の色調が部分的に変化したものや、成形品のスジ状の模様を言う。

外見 写真:ゲート型バリ 写真:バリ
現象 本来の色調から違った色に変化したもの

成形品にスジ状の模様が発生したもの

原因  着色剤の熱安定性不足が主である。 また、発生部位はウェルド部、リブ構造部等のせん断流れを起こし易い部位に発生し易い。
  • 着色剤の分散不良。
  • (圧縮成形機により薄いシートを作製する事により分散の良否が判定できる) 成形機(シリンダー内)内の堆積樹脂の洗浄作用。
対策
  • 熱安定性の良い着色剤に変更する。
  • 成形条件的にはホットスロー(樹脂・金型温度は高くし、速度は低速)が望ましい。
  • コンパウンド時の分散性を改善する。
  • シリンダー内のクリーニングを充分に行なう。(当社UMGクリーンRをお試しください)
  • スクリューヘッド及び逆流防止リング゙等の異常有無をチェックする。
  • 成形機を変更する。

先頭に戻る


ウェルドライン


 ウェルドラインとは、2つ以上のフローフロント(流動先端部)が会合した場所に発生するVノッチ状の糸状の細い線状痕。


先頭に戻る


バリ


 型の隙間(パーテイング面、スライドの押切面、入れ子など)に溶融状態の成形材料が流れ込んだ余剰のもの。

外見 写真:ゲート型バリ 写真:バリ
現象 ゲート型 バリ型
特徴/
原因/
対策等
 

先頭に戻る


乖離


 成形品が雲母状に薄い層になって剥がれる現象。

写真:乖離
原因(1) ABS樹脂と相溶性が悪い樹脂(PP PS その他)の混入。
対策 クリーニングを実施 (シリンダー内・ホッパー内・空気輸送ライン内・乾燥機内) 
原因(2) 樹脂温度、金型温度が極めて低い場合、外壁部と流動層の温度差から薄い固化層を形成し、剥離現象を起こす。
対策 樹脂温度の標準化をはかる (樹脂温度を高くする・金型温度を高くする)
【参照】 製品資料(グレード物性試験表)製品設計ガイド

先頭に戻る


糸引き


 金型型開き時に発生する糸引き(細い樹脂の糸)が金型内に付着し、次のショットで成形品に転写され、スジ状の凹凸として残存し外観を損なう現象。

外見 写真:偏肉型フローマーク 写真:レコード型フローマーク
現象

スプルーの先に発生した細い樹脂糸

成形品に転写された樹脂糸
原因   ノズル温度が高い。
対策
  • ノズル温度を低くする。 その他として、サックバックやシリンダーの反復を併用する。
  • 型開き速度を速くする事で、糸引きを強制的に切断する対策もあるが、型構造(スライド゙構造等)によっては型の寿命を低下させるので注意が必要。
  • 糸引き防止リングの採用(市販)。

先頭に戻る


ヒケ


 成形品外表面に発生する凹(窪み)。 主に高外観を要求される外観モールド部品の要求品位によって、その発生が問題視されるか否かは異なります。時として製品品位上、外観不良として判断されるケースも少なくありません。



先頭に戻る

反り、ネジレ


 反り変形は成形品内における各部位の成形収縮量の差異によって発生する変形やネジレ。


先頭に戻る


!

当社は、当社材料のご使用や、または、当社が提案した、いかなる情報のご利用による御社製品の品質や安全性を保証するものではありません。
御社ご自身により、御社製品への適合性を判断してください。法規制や工業所有権等にも充分にご注意ください。


成形品割れ
成形不良
耐候劣化
塗装不良